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退職時には有給を使い切ろう。トラブルなく有給を取得する方法

退職時に有給休暇を使うのは従業員の権利

有給は、労働者に与えれた立派な権利です。本来であれば、最低でも法律に定められた日数を取得しないと、会社は法律違反になってしまうことをご存知でしょうか。しかし、実際はトラブルを避けるために、申請せずに泣き寝入りをしてしまっている人も多いですよね。

今回は、会社とのトラブルを避け、しっかり有給を取得してから退職する方法を紹介していきます。

退職時の有給消化の実情はどうなっている?

有給の取得は労働者の権利ですが、有給を取得したくても、なかなか申請しづらい雰囲気がありますよね。有給は勤務日数や勤続年数に応じて増えていき、最長で20日間の有給が、法律で定められた最低日数になります。

では、実際に日本ではどれくらいの割合で、退職時に有給を消化しているのでしょうか。

退職時の有給消化率は5割程度しかない

マイナビが行ったアンケートを見てみると、「退職時に有給を全て消化した」と答えた人は、全体の47.8%と半分以下です。また、取得日数も0~4日がもっとも多く、46.1%となっています。

本来であれば、すべて使い切ることのできるはずの有給ですが、実際は、多くの人が無駄にしてしまっていることが分かります。

参考:マイナビ転職「【退職時の有給消化、平均はX日】有給消化に必要な3STEP&トラブル対処法」

空気を読んで有給を取得せずに退職をしてしまう

なぜこんなにも多くの人が有給を使い切ることができないのかというと、日本人は調和を重んじる国民性があります。すべての人がそうだというわけではありませんが、実際には多くの人が、周りの空気を読んで、有給を取得せずに退職をしているのです。

有給を消化しなかった理由をアンケートで聞いたところ、以下のような結果が出ています。

チェックポイント

1位 消化しづらい雰囲気があった

2位 仕事が忙しくて取れなかった

3位 次の職場の出社が決まっていた

業種によっては有給を消化しにくい場合がある

業種によっても、有給の取得率に大きな違いがあります。厚生労働省が発表した調査内容によると、有給をもっとも多く取得しているのは「電気・ガス・熱供給・水道業」で、72.9%と比較的高くなっています。

一方で、最下位だったのが「宿泊業、飲食サービス業」です。これらの業種は32.5%と、非常に少ない有給の取得率になっていることが分かります。

アルバイトやパートでも有給をもらえることを知らない人が多い

多くの人が、「正社員でなくては有給がもらえない」と思っているのではないでしょうか。実は、民法にある規定を満たせば、アルバイトやパートであっても、有給を取得できるのです。

もちろん退職時であっても、有給を使い切ることは権利として認められています。ですが、実際には多くの人がトラブルを避けて、有給の申請をしないようです。

有給について退職前に確認すべきポイントは?

有給を消化してから退職しようと思ったら、退職直前になってから調べているようでは、間に合わないことがあるの注意が必要です。有給を使うことを良く思わない職場であれば、いざ申請しようとしても、取り合ってもらえないことも考えられます。

退職後に有給分を取り返すことはできません。上司との交渉がまとまらないまま、退職日を迎えることだけは避けましょう。

取得可能な残りの有給日数を確認する

まずは残っている有給の日数を確認しましょう。多くの場合は給料明細に記載があります。もし載っていないのであれば、総務や人事部に確認すると良いでしょう。

ですが、会社には聞きづらいこともありますよね。そんなときは、入社日から自分で計算する方法もあります。その際には、前年度の繰越分を忘れずに計算に入れるようにしましょう。

退職時に使えるのか事前に上司に確認する

大前提として、有給は必ず使えるものです。では、なぜ事前に確認しておく必要があるのかというと、有給の消化を拒否する会社があるからなのです。もし有給の消化を拒否されたら、証拠を集めて労働基準監督署に通告する必要があります。

ですが、労働基準監督署からの指導には、時間がかかる場合がほとんどです。退職後に会社に指導があったとしても、あなたは有給を使えないことになるので、早めに動き出す必要があるのです。

有給消化プランについて上司と相談する

晴れて有給を使ってよいと上司の許可が降りたとしても注意しましょう。上司の中には、労務関係に詳しくない人もいます。あなたが残っている有給を全て使うつもりで話していたとしても、上司の方は2~3日間しか使わないものだと思っているかもしれません。

また前年度の有給が繰り越されることを知らない上司もいるので、後々トラブルにならないよう、しっかりと具体的なスケジュールを話し合う必要があります。

有給消化の買取とはどのような仕組み?

会社も、本来であれば社員に有給を使わせたいと思っていても、現実的には使わせてあげることができない状況があります。そんな救済処置として、有給の買取を行っている会社もあります。

買い取ってもらえる金額は、会社によって変わります。通常の日給の半分以下になることもあるため、事前に服務規程を確認することをおすすめします。

原則的に有給の買取は違法になる

有給とは本来、「社員の健康を守り、その結果として労働力の向上を目指すこと」を目的としています。つまり有給を買い取るということは、その休息の時間を奪うということになるのです。

労働時間の増加から過労にも繋がるため、原則的には有給の買取は違法となっています。では、どんなときに有給を買い取ってもらえるのでしょうか。

退職時には買い取ってもらえることがある

年度末は、会社の入れ替わりの時期です。多くの人が年度末に退職すると思いますが、この時期は決算の時期であり、繁忙期です。そのため有給を全て消化してから退職することは、実質不可能なことが多く、その救済処置として、有給消化の買取を行っているのです。

ですが、これはあくまでも救済処置です。法的には、会社側に買取の義務は発生しないということを忘れないようにしましょう。

法定日数以上の有給は買い取っても違法にはならない

法律で定められた有給を「法定有給休暇」と呼び、その日数が法定日数となります。これは、あくまでも最低限取得しなければならない日数であり、会社によっては、この法定日数よりも多くの有給休暇がもらえる会社もあるのです。この法定日数を越えた分については、買取をしても違法にはなりません。

ですが、こちらの場合も会社側には買取の義務はないので注意しましょう。

スムーズに有給消化して退職するためのポイントは?

アンケート結果にあるように、日本では半分近くの人が、退職時のトラブルを避けるため、有給を消化できていません。ここでは可能な限りトラブルにならないようにするポイントを紹介していきます。

有給を残したまま退職してしまうのは、もったいないですよね。しっかりとした知識をつけ、適切な方法を取ることですっきりとした退職を目指しましょう。

日頃から職場での勤務態度を良くする

よほどのブラック企業でない限り、あなたが真面目に仕事をしてきたのであれば、最後は有給を使わせてあげたいと思うものです。ですが、もしあなたのそれまでの勤務態度が悪かったら、上司はどう考えるでしょうか。

上司もあなたと同じ人間です。他の社員の目もあるので、勤務態度が悪い人間に有給を使わせたいとは思わないでしょう。

上司が許可しづらい繁忙期を避ける

あなたが人手不足な繁忙期に、有給を全て使って会社に来なくなってしまったら、他の同僚たちはどう思うでしょうか。上司も他の社員の負担が増えることは許可しづらいものです。

いくら労働者には「有給を使う権利がある」とはいえ、自分の権利だけを主張するのはトラブルの元です。周りのことを考えずに、自分を優先してばかりいる人は嫌われてしまいますよね。トラブルを避けるのであれば、繁忙期の退職は避けると良いでしょう。

引き継ぎをしっかりしておく

退職時に、「有給を消化しても、他の社員の負担が増えないようにする」ということも大切です。上司に退職を伝える際には、引き継ぎ計画を伝えるなど、「あなたがいなくても仕事が回る」という状態にしておけば、上司も有給の消化を許可しやすくなります。

急な退職でないのであれば、早い段階から引き継ぎができるようにしておくと、スムーズな有給消化ができるでしょう。

有給を少しずつ使っておく

勤続年数が6年半以上になると、有給の法定日数は最高で20日間になります。有給は前年度分を繰り越すことができるため、最高で40日間の有給を取る権利があるのです。つまり丸々2ヶ月近くも、有給を取ることが可能になります。ですが、これは現実的ではありませんよね。

1年間を通して少しずつ使っておいた方が、退職時に消化する日数も減るため、上司も許可しやすくなるでしょう。

自分から有給の買取を提案する

「有給を全て取得することは難しい」と感じたのであれば、有給の買取を提案するのも有効な手段です。会社にとって有給の買取は義務ではありません。ですが、あなたに仕事を休まれて人手が足りなくなるくらいであれば、買い取った方が会社にとっても有益だと判断する可能性があります。

日給より少なくなることもありますが、一切もらえないよりは良いのではないでしょうか。まずは服務規程を確認すると良いでしょう。

退職時の有給消化でよくあるトラブルとは?

なぜ会社は、社員に有給を取らせたくないと考えるのでしょうか。労働者の権利である有給ですが、会社にとってみれば、一切成果がないのに給料を払う形になります。会社を運営するコストで、もっとも高額なのは人件費という話は聞いたことはないでしょうか。

本音を言ってしまえば、できるかぎり不要な出費を抑えたいため、有給の消化を渋るのです。

服務規程を理由に有給消化を拒否される

服務規程に、退職時の有給消化に関する記載がないことを理由に、有給の消化を断る上司がいますが、一切従う必要はありません。会社の服務規程よりも法律が優先されるため、残りの有給を全て使ってから退職が可能です。

上司にこのように言われた場合は、何度お願いをしても平行線を辿ることが多いので、労務部や人事部に相談するようにしましょう。

新しい会社の業務日と重なる

有給消化中に、次の会社の業務が始まる場合は注意が必要です。法律上は問題ありませんが、多くの会社が、服務規程でダブルワークを禁止しているため、それまで在籍していた会社と、新しい会社の両方でトラブルになる可能性があります。

もし有給消化中に新しい仕事を始めるのであれば、どちらの会社にも事前にしっかりと伝えておく必要があります。最悪の場合、懲戒解雇になってしまうので気をつけましょう。

本来の休日を有給を使ったことにされてしまう

たとえば有給が7日残っていて、退職日までちょうど7日だったとしましょう。土日が本来の休日だった場合、「残っている有給を、全て消化してから退職すると取り決めていた」にも関わらず、実際に有給が割り当てたられたのは、土日を除いた平日の5日分だけになるということがあります。

上司と有給について相談をするときに注意したい点の1つでしょう。

有給分の給料が振り込まれないことがある

滅多にあることではありませんが、有給の申請をしてから退職したのにも関わらず、「次月の給与明細を見たら、有給分が振り込まれていない」という事例があるので注意が必要です。このような手段に出る会社は、いわゆるブラック企業なことが多いです。

このようなことにならないよう、有給の取得については、口約束でなく書面に残す必要があります。

ボーナスの金額を下げられることがある

たとえ有給を取得していたとしても、在籍期間中にボーナスの支払日が来れば、ボーナスは支払われます。ですが有給取得を理由に、ボーナスを減額されるという可能性があります。ボーナスが減ってしまうのは嫌ですよね。

ボーナスの減額は明確な法律違反なので、もし有給を消化しようとして、ボーナスが下げられてしまうのであれば、労働基準監督署に相談しましょう。

派遣社員は契約期間に注意しておく

派遣社員であっても、退職前に有給の消化は可能です。この場合、あなたに有給休暇を与えるのは、派遣先ではなく派遣元の会社となります。もし派遣先と契約が切れる時に、残りの有給をすべて使いたいのであれば、派遣元に相談した上で、その派遣元の会社も辞める必要があるので注意しましょう。

もし同じ派遣元で違う会社で働くのであれば、余っている有給は繰越になります。

会社都合退職の場合は退職日が指定されているので注意する

リストラなど、会社都合で退職をすることになる場合は注意が必要です。通常、会社側は解雇する社員に対して、30日以上前に通告をする義務があります。ですが、実際にはそうならないことも多いのです。退職日までの日数よりも有給の方が多い場合は、物理的に有給を消化することができません。

このような場合は会社も寛容なこと多く、有給の買取をしてくれることもあるので、まずは会社に相談しましょう。

有給消化のトラブルを解決する方法は?

退職前の有給の取得は、多くの人がトラブルを経験していることです。「自分は大丈夫」などとは思ってはいけません。何があってもいいように、早い段階から適切な対処をすることが大切です。

上司や会社と、有給についての相談をするときは、ボイスレコーダーで記録するなど証拠を残しておくことが、後々トラブルが起きた際に自分が不利にならないための必須条件です。

上司に断られるなら別の部署へ相談する

会社としては、有給の消化に寛容であっても、直属の上司が許してくれない場合があります。そのような場合には、まず上司よりも上の立場の人に相談しましょう。ですが、「まずは直属の上司の許可を取れ」と言ってくる場合があります。

何度も上司に交渉するのは疲れてしまいますよね。上司達に言っても無駄だと感じたのであれば、社内の労務部や人事部に相談することをおすすめします。

会社が当てにならない場合は労働基準監督署へ相談する

会社が有給の消化に応じてくれない場合は、労働基準監督署に相談するようにしましょう。有給の取得はあなたに与えれた権利です。「会社が違法なことをしている」という意識を忘れずに、しっかりと有給を使い切りましょう。

労働基準監督署に相談する場合は、有給取得を断られた証拠を揃えておく必要があります。他にも会社の不正が分かるような材料があれば、併せて提出すると労働基準監督署は、動きやすくなるのでおすすめです。

労務関係に強い弁護士に相談する

Startup Stock Photos

個人で会社と戦うのは、どのようにしたら良いか分からないし、なにより勇気が要りますよね。そんなときは、労働問題に強い弁護士に依頼するのも良いでしょう。彼らは専門知識を持っているため、手際よく会社と交渉してくれます。

注意点としては、弁護士に依頼すると費用がかかることです。相談だけならば無料のことも多いので、まずは見積もりをお願いしても良いでしょう。

有給をしっかり消化して円満に退職しよう

目の前に退職日が迫った状態で、有給を消化してから退職をしようと思うと、ハードルが高いことが多いです。ですが、しっかりと準備をしていれば、そんなに難しいものではありません。

残っている有給の日数は、あなたが会社に貢献してきた証です。退職時には余すことなく消化して、自身を持ってすっきりと退職しましょう。

 

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