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弁理士資格を取るには計画が大事!余裕の対策で一発合格を狙おう

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弁理士になるために必要な資格とは

知的財産の専門家である弁理士になるためには、弁理士試験に合格して弁理士登録する必要があります。試験は一年に三回行われ、一次試験は五月、二次試験は七月、三次試験は十月と数ヶ月の間隔があります。

大変難しい試験で合格率は10%を超えることはありません。しかし、しっかり情報収集して計画的な試験対策をすることで、合格を手にすることは可能なのです。

弁理士資格の試験難易度と必要な費用

弁理士試験自体に必要な費用は、写真と受験費用として12,000円の特許印紙のみです。難易度は非常に高いため試験対策のスクールに通うのなら、学費や通信講座の受講料も考慮しておく必要があるでしょう。ここでは弁理士試験の具体的な内容や難易度、試験対策の費用についてご紹介しています。自分に必要な勉強方法を費用の点からも考慮してみましょう。

弁理士の試験の形式

弁理士試験は1次試験が短答式試験 2次試験が論文式試験 3次試験が口述式試験という方式で行われています。

一次試験の合格率にばらつきがありますが、ここを突破すると二次試験からの合格率が高くなるのが特徴です。まずは一次試験の突破を目指しましょう。一次試験は65%以上の得点が必要で、論文式筆記試験及び口述試験を適正に行えるという観点から必要とされる点数になります。

形式 内容
1次試験 選択問題 5枝の択一式でマークシート(特許法 実用新案法 意匠法 商標法 条約 著作権法 不正競争防止法)
2次試験 記述問題 論文形式で必須科目(工業所有権)と選択科目(理工Ⅰ、理工Ⅱ、理工Ⅲ、理工Ⅳ、理工Ⅴ、法律の中から一つ選択)の二つがある。それぞれに免除制度がある。
3次試験 面接 工業所有権(特許・実用新案、意匠、商標の3科目)に関する法令についての試験が面接方式で行われる。

弁理士の近年の合格率

弁理士試験の合格率は年度によって変わりますが平均して7%の難関です。また知的財産の専門家に対するニーズは高まってきているのに、受験者自体が減ってきているといった傾向も見られます。

日本の特許出願件数が低下し、弁理士への依頼件数が2005年以降低下していることが原因のひとつといわれています。昔に比べて弁理士は儲かるというイメージが薄れてきたといえるでしょう。

年度 合格率
2018年 7.2%
2017年 6.5%
2016年 7.0%
2015年 6.6%
2014年 6.9%

弁理士の独学難易度

弁理士試験は独学で自習する人が多いのですが一発合格率は大変低くなっています。平均受験回数は3.8回と多く、受験者の多くが社会人として働きながらの受験であることが理由といわれています。

会社員や特許事務所などに勤務する傍らの独学は時間的な余裕が少ない人が多く、スクールや通信講座の受講で効率的に合格を狙う人も多くなっています。

独学難易度
必要な勉強時間 3,000時間
独学で合格できた人の割合 0.84%(一発合格)
難易度判定 ★★★★★

弁理士の勉強に必要な費用比較

弁理士試験に必要な勉強の費用をご紹介します。独学が一番費用を抑えられますが合格率も低くなるため、時短で合格を狙うのならスクールや講座の受講も顧慮してみましょう。

スクール通学と通信講座の費用に大きな開きがないのが特徴です。教材自体は両方同じものが使われている場合もあり、講師のフォローがあるかないかの違いというところも見られます。

勉強の仕方
独学 約45,000円
スクール通学 約390,000円
通信講座受講 約350,000円

弁理士に向いている人とは

好奇心旺盛で新しい技術への興味関心が高い人は弁理士向きと言えます。ITやテクノロジーなどの技術進歩はめざましく、それに伴う知的財産の法律改正も頻繁に行われているのが現状です。このため、常にアンテナをはり、新たな情報をキャッチする必要が出てきます。

お客様の大事な技術や発明の代理人として信頼してもらうことも大切です。この人なら安心して任せられるといった安心感や人間性が必要となります。また年々国際競争が激しくなっている分野ですので、語学力や国際性も大切なポイントとなります。

弁理士資格を持つ人の就職先

最も多いのが特許事務所になります。規模も様々で、個人経営のところから弁理士の在籍数が100人以上いる大手まであります。大手は特許だけでなく、意匠や商標など幅広く対応していることが多くなっています。

一方小規模の事務所では、得意分野を絞って専門性を武器にしている経営方針のところが多く見られます。

ほかにも一般企業の法務部や知的財産部などで働く方法もあります。メーカーが中心となりますが、最近はプライベートブランドの開発の増加に伴い、弁理士を内部で必要とする企業も増えてきています。

このため法務部や知的財産部の社員が働きながら資格を取得するケースも見られます。

弁理士資格のための勉強法

難関の弁理士試験で合格を目指すのなら計画的な対策が必要です。一年に三回ある試験時期を確認して、やるべきことをあらかじめ決めておきます。

こうすることで試験の間の期間に余裕を持って勉強することができるため、より完璧な準備ができるでしょう。一次試験の合格率が低いため、まず一時の突破に全力を尽くします。

二次試験はマークシートと違って記述式なので実際に文章を書いて練習することが大切です。

時期 やるべきこと
1月/試験452日前 基礎知識の習得 論文対策
7月/試験272日前 短答と論文の二つを融合 短答の過去問開始
10月/試験180日 短答の過去問+論文
1月/試験88日前 論文+口述対策 短答の過去問
4月/試験30日前 短答試験の過去問

試験一年前までは基礎知識の定着を重視

短答試験が先ですが、あえて論文を先に始めます。理由は、論文は基礎的な重要事項が中心になっており、短答は例外や特例など応用的な知識を問われるからです。

論文対策を十分にすることで弁理士試験の基本をマスターすることにもなるため、基礎の定着を目的として論文を先行して行います。こうすることで短期間で効率的な勉強ができるでしょう。初期は基礎知識を入れながら同時に論文の勉強も行います。

試験一年~半年前までは短答と論文を並行する

論文の勉強で基礎知識が身に付いたら短答対策へと移ります。マークシート試験では、例外を扱ったり細かい部分を聞いてきたりと厄介な問題が多く感じられます。しかし基礎の論文がしっかりできていれば、例外もスムーズに理解できるようになります。コツは短答の過去問を繰り返しやることと、条文から離れないことです。全ての選択肢を条文に基づいて、根拠のある正誤判断ができるようにしていきます。

試験三ヶ月前は短答を中心にする

まず一次試験のマークシートを突破しないと二次試験もありません。このため三ヶ月前~直前までは短答を中心にした対策を心がけましょう。

短答を中心に基礎の論文をより確かなものにしていきます。この期間も条文を基本にして確かな判断ができるよう短答の過去問をこなします。

口述試験は一次試験合格後に始めても良いのですが、それも不安なのでひとつの教材に絞り少しずつ用意しておきましょう。

弁理士資格を受験するには計画的に動くことが大切

難関の弁理士試験についてご紹介しました。独学は費用はかかりませんが効率が悪く、社会人は数回の受験が必要となる場合を予想しておきましょう。

通信講座やセミナー、スクールは内容を確認して必要な部分だけ受けるようにすると費用を抑えることができます。合格の鍵は早めの対策と計画性なので、最初から一発合格は無理と諦めるのではなく入念な予定を組んでみることがポイントです。

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